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2007-10-23 00:00
連載投稿(1)ヤマ場を迎える地球温暖化問題
鈴木馨祐
衆議院議員
12月に気候変動枠組条約第13回締約国会議(COP13)がバリで開かれる。地球温暖化についての世界的な取り組みを今後どのようにしていくか。二酸化炭素排出量の削減をしなくてはならないという課された条件の中で、その効率を最大化するためにはどうすべきか、国毎の負担をどのようにするべきかについての議論の場が、バリ会合のあと8月の洞爺湖サミットなど、今後目白押しである。京都議定書の期間が終了した後の2013年以降の枠組みをめぐる議論のヤマ場がここ1、2年といってよいだろう。温暖化問題を巡る動きは2008年の国際政治の大きなテーマの一つとなることは間違いない。
そんな中、日本は安倍前政権時に提唱された「美しい星50(クールアース50)」を掲げ国際社会に日本の方針を訴えている。私はこの方向性自体は間違っていないと思っている。しかしながら、いろいろな国際会議や国内の各種会議の現場で感じたことを踏まえ、気付きの点を二つばかり書かせていただきたい。なぜならここに将来的に大きく国益を損なう可能性が隠されているからである。
一つは、この「美しい星50」は長期的な目標を定めたものに過ぎないという点である。どういうことかといえば、このプランは最初の打ち出しとしてはこれでいいのだが、その長期目標を達成するためのアクションプランとして中期、短期の目標設定や工程表をその後提示していかなければ、環境対策に熱心でない国が逃げ込む場となってしまい、せっかくの提案が後ろ向きのイメージで受け取られるものとなってしまいかねないということである。長期目標だけというのは得てして「何もしない」ということと同じ意味となってしまう。「美しい星50」がどこの国も強くは反対しないギリギリの落とし所となっているということは、結果としてただの問題先送りの言い訳とされてしまう可能性を示唆していることを忘れてはならない。日本が地球環境問題に積極的でないというイメージが最近国際社会で徐々に醸成されてきていることを考えると、国際的な発言力の観点からも一刻も早い対応が必要なのではないか。(つづく)
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