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2025-09-29 00:00
中国本土の半導体産業について
真田 幸光
大学教員
半導体設備産業のサプライチェーンなどの構造を意識した自国内での育成に注力してきたと言われる中国本土が日本企業の強みであった重要な半導体製造装置分野で存在感を示し始めているとの見方が最近になって強まっています。
例えば、伝統的に日米の企業が優位であった乾式エッチング、PVD(物理気相成長)など半導体の品質と直結する重要設備分野で中国本土の主要設備メーカーがシェアを高めていることに対する見方であります。露光設備とエッチング設備は、米国を代表する半導体設備メーカーであるアプライドマテリアルズ、ラムリサーチなどが独占的地位にありますが、一時、米国と双璧を成していた日本の設備メーカーは低迷傾向が最近は目立っています。
こうした中、中国本土製設備の品質が改善し、中国本土の半導体メーカーが輸入する日本製設備の量が着実に減っており、半導体設備市場に占める日本の世界シェアも欧州に次ぐ3位に後退したとの見方が出ています。投資銀行であるモルガンスタンレーの資料によると、前工程設備市場で中国本土半導体設備メーカーのシェアが予想より高くなっています。以前では前工程分野で中国本土の半導体設備メーカーのシェアは不明であったり、ほとんど捕捉されていませんでしたが、昨年末現在で重要装備の一つである乾式エッチングで中国本土企業のシェアは12%を上回ったと見られています。
半導体は各国の重要な産業となっており、戦略物資とも言えます。その半導体産業分野で、我が国・日本のプレゼンスが落ち、半面、中国本土のシェアが高まっているとの見方に日本は危機感を感じなくてはいけないと思います。産官学金融連携で日本の半導体産業の再育成に努めていく必要がありそうです。
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