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2026-04-29 00:00
(連載1)日銀のためらい
岡本 裕明
海外事業経営者
4月の日銀の金融政策決定会合は9人の投票者のうち、3人が利上げを支持し、6人が現状維持という意見となりました。通常、日銀のこの会合は足並みがそろうか、せいぜい1人か2人しか反対しないのに3人反対のケースはなく、日銀内部でも難しい判断だったことを伺わせます。今回の金融政策には3つの決定要素があったと考えています。経済ファンダメンタルズ、地政学的要因、政治的配慮であります。これが各委員の内面で激しく葛藤を起こしたのではないかとみています。
まず、経済だけを見れば利上げは支持されると考えています。まず、景気の強さを図る指標の一つに需給ギャップがあります。これはひと昔前はずっと需要不足、つまり作る側は「幾らでもお売りします」だけど買う側は「安ければ買うよ」状態でした。これがプラスに転じた、つまり、需要の方が強くなり、「そんなに欲しいといわれてもねぇ」に変わったわけです。
需給ギャップは日銀と内閣府がそれぞれ別の手法により計算し、それぞれが発表してます。ややっこしいですね。その計算方法はかなり専門的になるので説明は省きますが、結論からすると日銀手法の需給ギャップの方がプラスに出やすく、内閣府の数字は渋くなりやすいですが、数字のぶれが大きいのも内閣府の数字であります。このいわくつきの需給ギャップですが、日銀の発表は22年1-3月期から今日まで16期連続プラスです。一方、内閣府の方は25年通年で0.3%プラスですが、24年通年はマイナスで各四半期数字もゼロ付近を這うような感じです。ただ、直近の数字だけを見れば日銀も内閣府もプラスであり、利上げは支持される内容です。
3月の消費者物価指数は総合1.5%、コア1.8%でしたが、4月以降しっかり上昇してくるのは確実であり、2-3か月のうちに統計指数は2%を超えてくるのが予見されます。また原油価格もアメリカとイランの交渉が暗礁に乗り上げている感じが見える一方、ホルムズ海峡が開放されれば原油問題は解消に向かうわけでここは全く読めないところであります。私が世界の中銀は政策判断を見送るであろう、と先月あたりから指摘しているのはこれが最も大きな、そして読めない点であります。ただ、考え方としては戦争は何時かは終わるという一時的な問題だと割り切った場合、原油価格の正常化にはホルムズ海峡開放後たぶん数か月かかると思われ、夏の需要が多い時期に向かう中で少なくとも夏の終わりまでは厳しい原油相場となるとみています。当然ながら物価は上昇バイアスなので悪い物価上昇であったとしてもここは利上げが正しいのでしょう。(つづく)
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