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2026-08-17 00:00
IMFの世界経済見通しについて
真田 幸光
大学教員
先週はOECDの世界経済見通しをご紹介しましたが、今週は、同じく、科学的、客観的、中立的な国際機関であるところの、「国際通貨基金(IMF)」が発表した最新の、「世界経済見通し(World Economy Outlook=WEO)」を概観しておきたいと思います。
このIMFのWEOによると「本年の世界の実質国内総生産(GDP)成長率予測は3.0%」となっています。長引く地政学的リスク(中東情勢など)によるインフレ圧力と、人工知能(AI)関連需要の拡大という、「戦争とテクノロジー」の相反する要因の狭間にあって、世界経済は一進一退の推移を続けているとの評価がなされています。世界全体の経済成長率は本年4月時点の予測である3.1%から0.1ポイント下方修正されました。2027年には3.4%へ回復する見通しとされていますが、本年については、厳しい見通しとなっています。尚、国や地域によって間地ら模様が鮮明になっていると見られていることは付記しておきたいと思います。
そして、IMFが経済見通しのポイントとして挙げている点は以下のようになります。「ディスインフレ(インフレ鈍化)の停滞中東での緊張に伴うエネルギー価格や食料価格の上昇により、2024年から続いていた世界的なインフレの鈍化傾向が停滞している。本年の世界総合インフレ率は4.7%へと上振れる予測となっている。」「AI・テクノロジー需要による下支えAI向けハードウェアや半導体などのグローバル・バリュー・チェーン(供給網)に組み込まれている国々(韓国や中国本土など)は、力強い輸出に支えられて予測が上方修正された。」「地域的な格差の拡大米国やアジアの一部が底堅さを見せる一方、地政学的衝突によるエネルギーショックや戦争の影響を直接受ける欧州(ユーロ圏)や脆弱な新興国、エネルギー輸入国には重い負荷がかかっている。」となっています。
その上で、今後のリスク要因としては、「米国とイランの停戦合意以降、商品価格はピーク時の4月に比べると落ち着きを見せてはるが、依然として中東での紛争再燃や金融市場の急激な価格調整、AIに対する市場の過度な期待の修正」などが下振れリスクとして警告されています。IMFの見方も注視しておきたいと思います。
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