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2008-07-12 00:00
(連載)ムードに流されなかった地球温暖化対策(2)
木下博生
全国中小企業情報促進センター参与
温室効果ガスの削減目標問題に消極的な立場を取り続けたのは、アメリカであった。中国やインドなどの発展途上国が参加しないスキームは意味がない、との立場だったと伝えられているが、私は、それだけではないと思う。ブッシュ大統領は、サミット前の6月下旬、エネルギー安全保障に関する演説を行った。その中で同大統領は、地球温暖化の問題には一切触れず、大陸棚の石油開発、オイルシェールの開発、北極海における石油開発を大いに進めるべきだと強調している。アメリカの国内産石油が先細りになっている深刻な状況下において、産油国に振り回されないように、エネルギーの安全保障を図ろうというのは、至極当然のことなのである。
振り返って日本を見れば、省エネルギーの実績や技術では一流のものを持っているが、エネルギー供給の安全保障という面では、アメリカよりは遥かに脆弱性が高い。2050年に化石燃料の消費を半分にするというようなことは、今からマイナスの経済成長を続けない限り不可能である。いわんや中国などの途上国が言うように、それよりもさらなる削減をするなど、とんでもないことであると言わざるを得ない。原子力発電を積極的に推進するほか、官民の対外折衝努力を積み重ねることにより、エネルギーの多様化と供給の安定化を一歩ずつでも前進させることが肝要である。(おわり)
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