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2008-07-24 00:00
(連載)過剰流動性と地球環境本位制(2)
古屋力
会社員
37年前にニクソンが断ち切った通貨と金を結び付けていた「紐(ひも)」を再び、何らかの「希少な財」に結びつけることである。その「希少な財」は、何も再び「金」でなくたってよい。世界中の誰もが単純に分かって、大事だと認知できうるものであれば、よい。そしてその価値は、世界で共通に評価できるものがよい。せっかくなので、できたら地球に優しいものがよい。
それでは、有限で貴重で、世界中の誰もが大事だと認知できうるもので、世界で共通に評価できるもので、しかも地球に優しいものってナンだろう。その「解」は、「地球環境」である。ここでようやくいままで疎遠であった「国際金融」と「地球環境」が正面から向かい合うのである。両者とも、グローバルで、国境を越えて往来してきた、お互い似たもの同士である。もしも、「地球環境本位制」がなんとかできれば、安定的な経済発展や持続的な豊かさを担保できる仕組みが復権するだろう。これが実現したら、「地球環境問題」と「過剰流動性問題」の2つのグローバル・スケールの難問が解決できて、まさに「One stone, two birds」なのだが。
でも、「地球環境」って、実にあいまいで、抽象的である。これって何をもって表すのだろうか。世界中の誰もが認知しうる基準ってなんだろう。この「解」はある。それは「カーボン」である。いまや世界中の英知が結集して、6種類の温室効果ガスの二酸化炭素換算で「カーボン」という共通表記が認知されつつある。この「カーボン」を基軸に、新しい国際通貨体制を構築することは、絵空事だろうか。「そんなのできっこないよ」「いろいろ問題があって困難だ」と、多少でも国際金融に精通した人は、したり顔でいうだろう。しかし、待ってほしい。そして思い出して欲しい。ユーロが誕生する前にも多くの高名な経済学者やエコノミストはこういったことを。「そんなのできっこないよ」「いろいろ問題があって困難だ」と。(おわり)
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