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2008-08-28 00:00
(連載)グルジア紛争と日本のメディア(2)
内海善雄
前国際電気通信連合事務総局長
然るに、日本のメディア、特にテレビは、オリンピック・ゲームに酔いしれ、ほとんど報道すらなかった。多くの日本人にとって、世界は、世紀の祭典オリンピックと同じく平和であった。さすがに新聞には、詳しい情報が載っていたが、2面、3面で、しかも取り扱いも小さく、いわゆるウェイト付けは、低いものであった。もちろん、BBCやCNNでは、オリンピック報道とは比較にならないほど、紛争の現地報告のみならず、EUの動きや、記者の座談会、解説などに時間を割いて放送されていた。
思い出されるのは、10余年前、北海道拓殖銀行が倒産したときのことである。私は、たまたま北京のホテルに居たが、BBCやCNNが、東京発の世界恐慌が起きるかもしれないと、東京マーケットの動きを、固唾をのんでレポートしていた時、北京でも視聴可能な日本のBS放送は、スペースシャトルに乗った日本の宇宙飛行士の船外活動を延々何時間も継続して放送しており、東京マーケットの動きの報道はなかった。世界中の眼が、日本の火事に注目しているとき、日本では、我が家の火事にも目をくれず、はるか宇宙を見ていたのであった。
いくらインターネットが発達し、欲しい情報がたちどころに手にはいる状況でも、既存のメディアである新聞・テレビの役割は大きい。視聴者が望もうと望まなくとも、世の中の事件や意見をウェイト付けし、世論を形成する役割を担うのである。「しっかりと頼みますよ」と注文を出さざるを得ないのがオリンピック期間中の日本のメディアであった。(おわり)
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