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2008-08-28 00:00
日本が心積もりしておくべきこと
河東哲夫
Japan-World Trends代表
今回のロシア・グルジア紛争がどの程度のマグニチュードを有する話になるかは、今後のロシア軍の撤退ぶりに大きくかかる。双方から挑発が繰り返されるであろうから、右撤退は容易であるまい。その場合、対ロ制裁の話が出てくる可能性がある。ソ連に対して西側は1979年のアフガニスタン侵攻、あるいはその後のポーランドでの戒厳令発令の際等に制裁措置を行ったことがあり(1980年のモスクワ・オリンピックのボイコット等)、今回も2014年ソチ(グルジアでのもうひとつの紛争地アプハジアの西に隣接)での冬季オリンピック開催は流れるかもしれない。その他にも、対ロ支援の性格を有する公的プロジェクトは凍結・延期ということになる可能性がある。
アプハジアについては、以前から国連の和平監視要員が駐在している。今回、南オセチアについてもロシア、グルジア以外の国際的監視要員を派遣する話が出てくるかもしれない。日本も対応するべき話だろう。また南オセチア、アプハジアがグルジアからの独立を要求してきたのは、より良い生活を求めてのためでもあるので、これら地域の住民の生活水準向上につながるようなODAプロジェクトを行うことも、情勢安定化に資するであろう。但し、現地政府の体質は腐敗しているとの報道もあるので、アカウンタビリティーを確保できるような供与方法を考えねばならない。
日本は、ロシアを頭から悪者と決め付けて対応する必要はない。他方、ロシアとの関係を推進する好機とばかり、ロシアに対して甘い顔をするべきでもない。そのようなことをしても、ロシアから見返りはないだろう。それよりも日本は、グルジア情勢をできるだけ公正な形で安定化できるよう、提言をし、実行をしていくことで、ロシアからも真に尊重される存在になることが出来る。
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