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2009-04-29 17:34

求められている多様性を体現した政治家

浅尾 慶一郎  参議院議員(民主党)
 バラク・フセイン・オバマ氏が米国の大統領に就任して100日以上が経過しました。オバマ大統領については、我が国でも様々なことが報道されております。危機の時代に多様性を体現するオバマ氏を選んだ米国の有権者の判断に敬意を表すると共に、日本においてもそうした選択肢を提供する必要性を、政治家として痛感しております。オバマ氏の特色は、政治家としてのバックグラウンドの多様性と有権者の共感に訴える演説の2点に集約されます。

 ご案内の通り、彼はケニヤから米国に来た留学生の父と白人の母の間に生まれており、父親はイスラム教徒でありますので、典型的な奴隷貿易により米国に連れて来られたキリスト教徒の黒人から見ても、少数派になります。ハワイで生まれ、継父の関係によりインドネシアで暮らした帰国子女であるという点も、彼の多様なバックグラウンドを形成しています。一方、オバマ氏は、従来型の相手と自分の違いを際立たせ、二元論により国民を説得する手法をあまり取りません。「白人の米国も、黒人の米国も無く、あるのは一つの合衆国だ」という彼の演説の論調に象徴される様に、すべての人に自分もその一員だと認識させ、課題に対する参画意識を持って行動してもらう様に演説します。

 二元論で論争した方が、政治の上では分かり易いし、うまく論争の土俵を作れば有利になるので、そうした誘惑に我々もかられます。典型的な二元論の選挙は、郵政民営化選挙でした。結果は、ご案内の通りですが、最近になって反民営化の動きが出ているのも、前回の選挙の後遺症かもしれません。民主党に対する自戒を込めて言えば、今度の選挙を政権交代の選挙と位置づけるのが、一番選挙はやり易いでしょう。しかし、政権交代は手段であって、目的ではないはずです。

 必要なのは、殊更に違いを際立たせることではなく、多様化した国民意識を、世界経済危機への対処や膨大な財政赤字そして超高齢化社会への対応策と言った痛みを伴う事柄に対して、皆に参画意識を持って行動してもらう為の共感を呼ぶ政治です。国会においても対決姿勢一辺倒ではなく、例えば海賊対処法案などは、一致点を見出すべく粘り強く修正協議を行っていきたいと思います。また、先日自民党の河野太郎衆議院議員と臓器移植法の改正を訴える街頭演説を行いましたが、こうした超党派で取り組むべき課題にも積極的に参加していきます。
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