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2009-07-17 09:56

(連載)ドイツの疑問、日本の回答(2)

岩國 哲人  衆議院議員
 私が客員教授としてアメリカのバージニア大学や中国の南開大学で講義をしたときに、学生たちから受けた質問も、このことを裏付けている。彼らは日本に対して「同じ敗戦国のドイツは自分の意見を持っているのに、なぜ日本はアメリカの意見の代弁ばかりしているのか」という疑問を持っていた。

 私は投資銀行の幹部としてアメリカに10年間滞在した経験があるが、その経験から自分の意見を持たない者は信頼を得ることはなく、ましてや尊敬されることはなおさらない、ということを断言できる。私は、今年9月に南開大学で講義をする予定だが、そのとき「日本にもようやくNOといえる政権が誕生した」と言えることを楽しみにしている。

 アジアの国々と信頼関係を築くためにも「NO」は必要である。韓国、中国、インド、シンガポールなど多くのアジア諸国の関係者とお話してきたが、十分な信頼を得られているとは思えない。というのも、日本は独自の外交政策を持っておらず、まるで「アメリカのAGENT」のようだという不満をしばしば耳にするからだ。

 日本は、アジアの国々の一つであり、アジアの視点でアメリカと協力するべきだと思う。アメリカにとっても単に「アジアにいるAGENT」を持つよりも、「アジアをよく知る友人」を持つほうが利点は大きいはずだ。(つづく)
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