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2021-12-24 00:44

(連載1)コロナ変異株により高まる社会不安と政権への不満

大井 幸子 国際金融アナリスト
 師走になり、だいぶ寒くなりましたね。世界はオミクロンへの警戒を強めています。今年も感染拡大と共に暮れようとしています。2020年3月のコロナショック以来、新種株が次から次へとやってくる一連の動きを追いますと、ワクチン接種、経済、そして金融市場の動向に、「感染拡大」→「ロックダウン・外出制限」→「ワクチン・ブースター」→「経済活動再開」→「新変異株発生」→「感染拡大」といった決まった循環パターンが見えてきます。
 
 例えば、変異株が見つかり、感染再拡大の局面になりますと、株式相場は弱気に転じます。政府がロックダウンや厳しい外出制限を課すと市場の恐怖は頂点に達します。その頃にはマスメディアがワクチン接種を呼びかけます。そして、感染が少しずつ落ち着いてくると経済活動再開への期待が出てきます。この局面から株式相場は強気に変わっていきます。そして、人々が外出し始めると、また新種の変異株がやってくるといったように、同じパターンが幾度か繰り返されています。デルタ株の次はオミクロン、その次もまたやってくると予想されます。年明けコロナショックから2年になり、パンデミック終息までにもう2年かかるかもしれません。
 
 さて、コロナ禍の経済状況はというと、インフレ懸念が高まり、米国ではガソリン代高騰で、一般世帯では可処分所得が目減りしています。特に低所得世帯や一定額の給付金で生活しなければならない年金生活者にとっては大きな痛手です。そんな中、株式市場は強気で、S&P指数は年初来25%近く上昇しています。資産家にとっては時価評価額で資産が増え、朗報です。しかし、社会全体から見ると、貧富の格差はますます拡大し、米国では最近ショッキングな凶悪事件が多発し、貧困化と社会不安が大きな問題になっています。
 
 12月1日早朝、ビバリーヒルズで著名な慈善活動家、ジャクリーヌ・アヴァントさん(81歳)宅に強盗が押し入り、アヴァントさんが殺害されました。夫のクラレンス・アヴァントはハリウッドの音楽業界の大御所、娘婿のテッド・サランドスはネットフリックスCEOです。ロサンジェルスタイムズ紙は、これまで安全とみなされていたセレブ富裕層の居住区で起きた殺害事件について、多くの人々がショックを受けたと報じています。(つづく)
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