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2006-04-04 22:58
敗北主義や島国根性を卒業しよう!
本間 豊
団体役員
いつもホームページ上でグローバル・フォーラムの「対話」を愛読している者の一人です。世界、とくに近隣諸国との対話の重要性が指摘されていながら、それを実行している組織や団体が少なすぎる日本です。それだけに、こんなに真面目に世界と向き合っているグローバル・フォーラムの活動を、私は高く評価しています。
最近では、昨年6月12-13日に開催された「日本・ASEAN対話:東アジア共同体への展望と地域協調」が素晴らしかったです。ASEAN側から、よくぞこれだけの顔ぶれを集めたと驚く人材をそろえ、日本とASEANの間で語り合わなければならない問題を真正面から語り合っていました。
とくに感銘を受けたのは、第1セッション「普遍的価値に基づく開かれた共同体」の冒頭の2人の基調報告者の報告内容でした。
フィリピンを代表する知識人であるカロリーナ・ヘルナンデス戦略開発問題研究所長が「東アジア共同体は国連憲章等に見られる普遍的価値にコミットしている」と述べれば、伊藤憲一グローバル・フォーラム執行世話人が「地域共同体を創るためには、共通の価値観の醸成が不可欠であるが、それは地域の歴史に根ざしたアジア的価値とともに、近代世界によって共有される普遍的価値を含むものでなければならない」と応じていました。そしてこの2人の基調報告で会議の流れは決まったようでした。
「東アジアには人権や民主主義を尊重する国がないから、東アジア共同体の実現は無理だ」と頭から決めてかかっている日本人が沢山いますが、アジアのなかにも、そしてとくにASEAN諸国には、このヘルナンデスさんのように、日本人と一緒に普遍的価値の重要性を理解し、訴えるひとが沢山います。そのような人たちに声をかけもせず、連帯もせず、最初から諦めている態度は、敗北主義でなければ、島国根性以外の何者でもないでしょう。
そんなことを感じさせてくれるのが、いつものグローバル・フォーラムの「対話」です。今日はファン・レターを書くようなつもりで、一筆しました。これからもグローバル・フォーラムがいよいよ発展することを祈っています。
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