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2025-08-11 09:50

”Pax Japonica”の可能性”(その3)

和田 雄志 公益財団法人未来工学研究所 理事(フェロー)
 「国家ブランド指標」(National Brands Index=NBI)をご存じだろうか。米国の調査会社IPSOSが2006年から実施している国際意識調査である。それによると、2023年以降、日本は、ドイツ、カナダを抜いて世界1位にランクされているのである。ここで用いられている指標は「輸出」「ガバナンス」「文化」「人間」「観光」「移住と投資」という6分野である。すなわち、外国から見たその国の「魅力度」であり、日本は、可能であれば住んでみたい、働いてみたい国ナンバーワンというわけである。
 
 さらに、シンガポールのシンクタンクISEASが実施するASEAN10か国調査では、日本が最も信頼できる国となっている(2位はEU、3位は米国、4位は中国)。日本は、海外から見ると、我々が思っている以上に、「期待されている国」なのである。

 一方、日本人自身は、日本をどう評価しているであろうか。日本財団が実施した主要6か国「18歳意識調査」(2024年)では、自国の将来が良くなると回答した若者はわずか15%で、6か国中、最下位である。

 海外から見た日本と、日本人自身が感じる日本、この認知ギャップはなぜか?次回以降、今後の日本の可能性について、調査データや事例を交えて考察していきたい。
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