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2025-05-27 00:02

(連載1)反イスラエルと反ユダヤ主義

岡本 裕明 海外事業経営者
 イスラエルのガザ侵攻は留まるところを知らず、新たに始まった地上作戦はハマスの完全壊滅と残る人質の全面解放を目指しています。この動きにイスラエル内でも懸念の声は大きくなりつつあるし、国際社会でも英国やフランス、カナダがこれ以上侵攻するならイスラエルへの制裁を科すとしています。
 
 トランプ氏の初の外遊となった中東3か国歴訪は結局金儲けの旅だったようで「こんなに巨額のディールができた」と素直に喜ぶトランプ氏の顔が印象的でしたが、イスラエルを素通りしたことがイスラエルを頑なにしたようにも見えます。
 
イ スラエルによるイランの核開発施設攻撃の示唆も日本ではあまり大きくは取り上げられませんが、極めて深刻な問題でイラン政府は仮に攻撃を受ければ報復措置を取ると明言しています。イラン革命防衛隊は「壊滅的かつ決定的な報復」を行うとブルームバーグが報じています。イスラエルのイライラはアメリカとイランの核合意を目指す交渉が行われるも、順調ではないことも影響しているとみています。イスラエルとしては絶対的な脅威となる芽は小さいうちに潰しておきたいという姿勢なのでしょう。それこそ、イランが一発イスラエルに核を落とせばイスラエルの存続問題になりかねないという危機感がその背景にあります。
 
 ところがイスラエルの盟友であるアメリカが今回は今一つピリッとしないこともまたイスラエルを苛立てせています。おまけに21日にはワシントンのイスラエル大使館に勤める結婚間近の2人の館員が射殺されるという事件が起きました。犯人は反イスラエルというより反ユダヤに近い思想的背景を犯行の理由としています。(つづく)
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