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2026-02-06 15:28
(連載1)海外における日本の教育制度の歪み
岡本 裕明
海外事業経営者
海外の主要都市には日本人の子女が日本語で教育を受けられるような仕組みが存在します。基本的には文科省が主導する仕組みで全日制の日本人学校と放課後や土曜日に授業が行われる補習校に分類できます。それ以外に日本の私立学校が海外に日本語学校を設立するケースもありますが、これは世界で6校しかなく、例外的なのでここでは一応除外しておきます。そもそもこの制度が何処から来るのかといえば憲法26条に定める教育を受ける権利であります。つまり「全ての日本国民は義務教育については等しく受けることが出来る」とあるので、海外駐在員の子女が現地で日本の教育を受けることは憲法が保障している内容である、と言えるのです。
非英語圏の国、特にアジア諸国では駐在員も多いし、子女も多いのですが、現地語の学校では全く理解できないとなれば全日制の日本人学校は都合がよいと思います。一方、私のように英語圏の国ならば平日は現地校に通い、日本と現地との教育内容のギャップを埋める土曜日の「補習校」が機能すると言えます。ちなみに文科省の規定で生徒が100人以上いれば日本から校長先生が派遣されることになっています。実際に教鞭をとる先生方は通常、現地に住む日本人の方々が多いのであります。
さて、この一見よくできているように見える仕組みですが、少なくとも私が当地で見る限りでは制度疲労があり、無理がたたっている感が強いと思います。理由はいくつかあります。1つ目は先生の質のムラ、2つ目は生徒やその親が望む教育レベルとのギャップが大きいケースがある点です。3つ目は駐在員なんて北米では流行らない制度で激減どころか日本の企業で駐在員を置かない会社がどんどん増えているのです。なぜ駐在員を置かないか、といえば業務上ラインの仕事をしないからです。
誰でも知るいくつかの大手日本企業の駐在員はゴルフと飲み会が仕事でした。会社ではローカルスタッフからは異端視され、組織の人数にすらカウントされていない会社すらあったのです。確かに今では平日ゴルフや飲み会はほとんどなくなったと思いますが、4-5年でローテーションする駐在員への業務の期待度は極めて低い、これが実情でそれが結局は駐在員不要論に繋がります。もう1つは駐在員でも単身が多い、これも実態であります。その昔、一部の企業は家族帯同を原則とする、という耳障りの良いアナウンスをした時代もありましたが、機能していません。家族帯同するならば子女がまだ小さいうち、それこそ小学校ぐらいならよいと思いますが、中学に入ると激減、高校はまばらなんていう事態すら起きるのです。(つづく)
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