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2008-08-04 00:33
携帯電話亡国論
古屋 力
会社員
いよいよこの世の中おかしくなってきている。この7月に実施された2891人から聞いたアンケート結果によると、1日3時間以上も携帯を利用している人が全体の4割以上もいるらしい。このこと自体が驚異である。私は、はなから最先端技術嫌い、電磁波嫌いなので、携帯自体も最低限使っているが、せいぜい会社の帰りに、帰るコールをしかもCメールで3秒でするくらい。よって携帯電話受信の返答なんて、朝もらっても夕方なんてざらである。友人にも「自分は縄文人だから、携帯等のハイカラなものはめったに観ない」と、そう居直って宣言してある。
件の公表資料によると、「1日の携帯電話利用時間」は1時間以下が15%、1~2時間が23%、2~3時間が17%、3~4時間が13%、4~5時間が7%、5時間以上が25%だそうだ。1日24時間の内、睡眠時間を8時間として、起きている時間は16時間、このうち3時間を携帯に費やしているとすると、起きている時間の2割が携帯に向かっている時間となる。アンケート結果だから、そのサンプルの場所ややり方で違うのだろうが、数字で見せ付けられるとドキッとする。大同小異この傾向があるのであれば、やはり、どう考えても異常ではある。5時間以上が25%というからすごい。4人に1人は起きている時間の3分の1は携帯とにらめっこしている。すなわち、その間は、ぼっともの思いにふけったり、人とおしゃべりしたり、風景を見たり、読書したり、映画を観たり、絵画を鑑賞したり、いろいろできていないのである。これはすごくおそろしいことである。
私にいわせれば、何を好き好んでそんなににらめっこしているのだろう、他にやることは一杯あるだろうに、とひとごとながら心配してしまう。また、驚いたのは、友人から来たメールは何分以内に返信するのがマナーか尋ねると「即答」が37%、「5分以内」が18%もいる。50%を超える人々が5分以内に返答しているのである。これって、もう携帯依存症の末期症状である。まさか為替のディーリング・ルームで裁定取引を打ち合っているわけでもあるまいに。また、「もしケータイを持たずに外出した場合どうするか」との質問には、「何があってもケータイを取りに戻る」か「状況によってケータイを取りに戻る」と答えたのは全体の81.7%だそうで、これって立派な「依存症」である。麻薬と同じである。
このあたり社会真理学者の先生は、問題意識はお持ちではないのだろうか。「宇宙人の陰謀」だとまでは言わないが、こんな状態だったら、大衆を洗脳するのは結構簡単なのではないか、と邪推してしまう。これって杞憂だろうか。
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