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2026-07-07 02:14
(連載1)どこまで踏み込める日印関係
岡本 裕明
海外事業経営者
高市首相がインドを公式訪問し、一定の成果を上げています。主に戦略的連携の強化という観点です。なぜ、日本がインドを重視するかと言えば1つには人口ボーナスがあり、国民の平均年齢も高く、かつ、これからの潜在的成長余地が大いにあること、2つ目に日中関係がぎくしゃくする中でインドと日本の連携強化は安全保障の面から重要である点は間違いありません。
2兆円規模の投資を行うことも表明した件につき、国内からは異論の声もありますが、インドの国の規模とそのインパクトを考えると私にはゼロが一つ足りないぐらいだと思います。インドを本気にさせるにはその10倍ぐらいの資金力で向かう必要があります。では日本はインドとビジネスができるのか、これは全く別次元の問題であり、個人的には一筋縄ではいかず、9割の日本人には困難を伴うとみています。日本人とインド人はある意味、根本的に真逆の価値観にあるともいえ、その壁を打ち破るのは容易ではないというのが私の見方です。
基本的にインドの考え方の一つにケースバイケースという捉え方があります。国際世論がどうであろうが、みんながどうしようが関係なく、インドにとって良いことであればそれを選択するわけです。古くは東京裁判で唯一、無罪を主張したのがインド人判事、パール氏でしたが、その根拠は「勝者による裁き=事後法による判断は法の原則に反する」でした。当時、国際世論は敗戦国に対する厳罰が感情的になるバイアスが強い中、それに押されず、中立的にその判断を下せたのはインド人ならではだったと私は考えています。
一方、近年では安全保障に関してクワッドがあるにもかからわず、ロシアから原油を購入し続けたインドに二枚舌外交のような感じもしました。彼らの理論からすればインド太平洋の経済安全保障には同意するが、安定的なロシア産の原油輸入はインドの生命線という割り切りがあるのです。これは日本人には理解しがたいものがあると思います。つまりインドの発想はその時々によってベストなメリットあることを選択していくというスタンスが強く、誰にも迎合しないのであります。(つづく)
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