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2026-07-08 02:18

(連載2)どこまで踏み込める日印関係

岡本 裕明 海外事業経営者
 よってインドの新幹線事業も当然ながら日本がターンキーで請けているわけではなく、部分部分でインド企業との協調になっています。この傾向は別にインドだからというわけではなく、インドはインド製造業振興策があり、自国の基礎能力向上目的があるのです。(日本がかつて中国でやったのと同じです。)スズキ自動車がインドで成功したのも地元企業との連携がキーでありました。よってインドとビジネスをするには日本の技術やノウハウをそのまま輸出するのではなく、インド側にどれだけ教育し、共に成長するという超長期の視点が必要とも言えます。

 ところでインドのビジネスの基本にジュガール(JUGAADと書きますが、ヒンディ語ではジュガールと聞こえるらしい)があります。私もサチン チョードリー氏の「大富豪インド人のビリオネア思考」という書籍を読みましたが、なかなか含蓄がある一方、日本人には高い壁がありそうです。基本的な発想は「限られた知見の中で即興で解決策を見出す世渡り」のようなものです。考えながらも即行動することに意義があるという捉え方で、仕事もパッチワークだろうが、とにかく、一定の達成をしたら良し、という感じです。なので日本人のように完璧主義では唖然とするようなことも発生しやすい一方、日本人の判断や行動力が鈍く、時間がかかることとの対比ともされます。

 このようにインドと日本は基本思想がかなり離れている中で外交的戦略提携を進めていくわけですので、将来まるで意図しないことも起きうることはあります。よって私はインドとの付き合いは一定の割り切りも必要だと思っています。お互いに今、メリットあることを分かち合う、と言う発想にしないと向こうはもらうだけもらって他においしい果実があればそちらもかじることに日本は嫉妬しなくてはいけなくなるのです。

 最後にもう1つ加えるならインド人の先祖はインド アーリア人でこれは欧州人と先祖を共にします。つまり欧州人とは系統が一緒なので発想や価値観は欧州人的です。地政学的にはアジアに属していますが、アジア系と考えるべきではないと思います。日本に在留するインド人は55000人程度、一方インドカレー屋を模倣するネパール人は30万人います。日本人はそういう意味でインド人とは接点はありそうであまりないというのが実情な気がします。(おわり)
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