いまインターネットの発展進化の影響か、「どこか別のところ(Elsewhere)」症候群が蔓延しているようだ。いま人々は常に「どこか別のところに行かなければ」という焦燥感、強観念にとらわれているらしい。先日の“Newsweek”(28th Jan 2009)にニューヨーク大学社会部長が書いたエッセーだ。実に面白い、鋭い分析である。「常に動いていて、自分の居る場所と時間が正しいと思えるのは、次の目的地に移動している最中だけ、という気がする」と言うコメントが印象的であった。1950年代から米国では「どこか別のところ」に向けてという、社会変化が始まったらしい。そして人々の財布と家庭と人間関係に影響を与え、人々はいま戸惑っている。